WILD ARMS the 4th Detonator プレイ記 『ネタバレ地獄です。ラストまでほんのりとネタバレしてます』  今回は何も知らなかった少年ジュードが、色々な大人に出会って色々考える話、なのかな。 ヒロインのユウリィが凄い力を持っていて、逃げるのに協力、というのが序盤の物語。  ここで珍しいのが、テイルズ系とは違って、ユウリィとの恋愛フラグなどサッパリ立たない事か。  また、味方キャラではジュードとユウリィ以外のメンバー、アルノーとラクウェルが濃かった。 特にアルノーは、敵に恐れて一人逃げ出すくらいだったのに、次第に頼れる兄ちゃんになっていったし。 「敵前逃亡」 → 「アルノーは臆病者なんかじゃない!」 → 「手の震えを抑えるラクウェル」 → 「ラクウェルを助けるアルノー」 → 「らしくない事をして震えるアルノー」 この辺の流れがとても好き。 あと、ゴスロリ系人形姉妹の罠にかかって、カミソリのように鋭い思考を馬鹿にされた時と、その後が。 「俺の剃刀は、二枚刃なんだよ!!」いや、あの合体技は格好良かった、本当に。アルノー伝説の幕開け。  途中でアルノーとラクウェルだけになった時、ラクウェルの秘密が明らかになる訳なんだけども、 「足に力が入らなくなったら俺がおぶって歩いてやる。  瞳から光が奪われたら俺が世界を歌って聞かせてやる」  いつからお前はそんな格好良い事を言うようになったー!というか、ヤバイです、くそ。  物語の大半は逃避行。町は少な目でダンジョンを抜けていくだけなんだけれども、ダンジョン自体が綺麗で、 アクション要素が高いせいか、作業的な辛さは感じなかった。どっちかっていうと、世界名所巡りみたいな。 今回はダンジョン曲とかフィールド曲が自分の好みをついてたってのもでかいかもしれず。  あと、追っ手として遭遇する、ユウリィを追ってくるブリューナクのメンバーが、何かはっちゃけてる。 というか、二つ名というか、異能力者って設定なんだけど。その名前が何とも。 ・涙に浮かぶ未来(ブルーデスティニー) ……局長ラムダ ・蒼の騎士(ペイルランダー) ……副長クルースニク ・神々の砦(アースガルズ) ……副長ファルメル ・??? ……アウグスト ・真紅の貴人(ノーブルレッド) ……サイス ・絶対の彼方(システム・クロノス) ……ヒューゴ ・抑えられない砲火衝動(イナーシャルキャンセラー)……ジェレミィ ・闇に囁く声(ダークウィスパー) ……エニル ・決闘男爵(バロンゴーリィ) ……バルガイン ・姿無き徘徊(インビジブルストーカー) ……ヒース(覗きが見つかって破廉恥なので処刑され済み) ・双載銃騎(ダブルドラグナー) ……切り札 思い出せない連中とか読み方思い出せない奴が何人か。クルースニクって槍だっけかな。  まぁ、とにかく、おかしいのです。  狂ってるのがまず、システム・クロノス。  ジュードがアクセラレイターの加速空間で、停止に近いヒューゴに斬りかかったら、いきなり姿が消え、 ジュードを背後から蹴飛ばしたりとか。時間を加速させようと、圧縮した空間では限りなく零に近い云々……、  要は「ザ・ワールド! 時は止まる!」なんだけども。そんな最強能力を持っているくせに、 能力を持っていないラクウェルさんに攻撃を防がれたり、ジュードの作戦に嵌って倒されたり。  何より凄いのが、そのやり取りを全部ムービーで見せてくれたことか。  列車を追いかけるとき、自転車が近くにあって、触れると、「普通に乗っても追いつけない!」とか出たり。 で、アクセラレイターかけて自転車に触れると、超加速空間で自転車を必死にこぐイベント。腹がいてえ。 そして列車奥、決闘男爵の登場シーンムービーもまた馬鹿すぎる。腹いてえ。  何だかんだでお母さん救出イベント、あの辺のくだりは割と好きかな。  少年が凹んでそこから立ち直るという王道展開。  仙草アルニム渡す際のラクウェルとアルノーのイベント、ここで完全に陥落、みたいな。 ここら辺のイベント後から、「逃走」じゃなく「戦うぞ」という感じに。  「意志が折れた」クルースニクが、自分を見つけてARM復活するイベント、地味に熱い。 そして飛行機でラストダンジョンへ向かうため、飛行機置き場もとい基地へ。そこの奥で待ってる人が。 今までも色々と格好良い大人だったガウンさんとの戦い。なんというか切り札存在というか。すげえ。 「右に6発!左に6発!全て耐えられたらお前達の勝ちだ!」  すげー、なにこの格好良い人は。この辺のシーンは保存しとかなくて猛烈に後悔。  飛行機入手後のムービーシーンが狂ってる。ヤバイ。飛行機、ジャンプ、両手拳銃、自慢の拳コンボ。神だ。 そしてラストダンジョン、霧になる新グッズとかを駆使して奥へ。  バイク!! クルースニク兄貴ーー!  そしてジュードとの共同戦線がまた熱い。  崖での兄貴イベントも涙腺をガッツリ刺激される感じで。 その後、仲間達と合流、ユーリィも強くなったもんだとか思いつつ、局長ラムダさんとの決戦。 倒し方がわかんなかったけど、何故かラクウェル様の攻撃は無効化されず、サクッと2発で昇天。 その後、崩れる洞窟、壁や天井が崩れてきたけど、拳で叩き割ったり柱をジャイアントスイングするラムダ様。  ひとしきり笑ったら、その奥はいよいよラストバトル。  ラストバトルは王道的。というか、2形態目でステータス異常喰らって負けました。  コンテニューして、ラクウェル様に攻撃させたらあっさり撃破できたけれども。  最終形態、アークインパルスでグッとくる。ラスボス曲も歌入りになるし。格好良い。  敵の使う武装がWA1の武装なのも何か懐かしい。  攻撃はひたすらアークインパルスで。ラストの、ユーリィが支えてのクルースニク!!は良かった。  エンディング、ラクウェルとアルノーで和んだり、オルゴールでオオオオオンと思ったり。 そしたらエンディングラストがアニメーションで。スタッフ分かってる! なるほどーなーと眺めつつ…… とか思ったらヤバイのきたー。やりやがった!!! 写真・人物画・集合写真という反則コンボ。 ヤバすぎるってのさ。 ●総括?●  まず曲が良かった。戦闘も大味で序盤の敵から大ダメージ受ける程に大味、ボス戦が楽勝というか、 ラクウェル様がぶっちぎり強いという極端バランスだけで、単調には感じないので良かったと思う。  物語自体も王道物語で、こういう台詞回しが好きな人にはたまらないっぽく。微妙に馬鹿だし。 見せる演出にひたすら力を入れている、という印象を時折はいるムービーシーンからも受けた。  メインの物語が自分の好みの路線だったんで、相当好きになった。演出も良かったし。  欠点として、町の人との会話で立ち絵読み込み0.5秒がまず気になった。途中からそれでも全員に話しかけたけど。 そして、描写不足なままあっさり散っていくブリューナクメンバー達。ガンダムXの1話限りニュータイプ達みたい。  というか、全体的に描写不足な印象を受けた。枢密院とかは謎のまま、サクッと殺されてしまった感じだったし。 ミーティング会話で多少はフォローされてるけど、パラディエンヌとかもの説明も少ないし。 クルースニクが世捨て人→復活とかも、シーン自体は熱いけど、展開自体は割と唐突だったし。 勢い重視で、何か微妙に違和感覚える箇所がいくつかあったんだよな、あと。まぁ、脳内補完したけども。 あと、ユウリィの能力が終盤ほとんど死に設定なせいか、最後までパーティーメンバーでは影が薄かった。 主人公アルノー・ヒロインがラクウェル説は否定できねえし。ジュードはそれなりに主役してたけれども。 こだわり料理イベントみたいなのが、もう2・3個ありゃ印象も違ったんだろうけど。 ……いや、キャラは立ってたんだけどさ他の3人に比べるとどうにも。  あと、あのエンディングだから破壊力が強かったんだけれども、2周目とか3周目限定でも良いんで、 別のパターンのエンディングとかも用意して欲しかったなぁ。正直、ムービー前はああなると思わなかったし。 グローランサー4とかは、死ぬ運命の人達もプレイヤーの行動で助けられるし、ああいうのが欲しかったよぅ。  更に細かい部分だと、後期OPアニメのクルースニク対ジュードのシーンがゲーム上に存在しないのが。 てっきり、そういうシーンがあと1回存在するのだと思ってただけに。  とりあえず、色々気になった箇所もあるけど、今までで一番見せてくれるワイルドアームズだった。 好きな人と嫌いな人がはっきり出そうだけど、私はワイルドアームズのシリーズでは今作が1番好きです。ええ。 「偽りでどのような信念が貫けましょう!?」(局長ラムダ、号泣フェイスアップ) 「――落涙ッ!?」(驚く女科学者) ●プレイしていた時の疑問点と、その脳内補完    『ネタバレ地獄。危険度S プレイしてない人は凄い勢いで意味不明な上に危険なので見ない方向で』 Q・おい、川を走ってるぞ! いや、川を流れる落ち葉でも一緒だって! A・右足が沈む前に左足、の法則だと、溶岩だって渡れてしまいそうだけど、実は違うのです。   時間を止め、ナノマシンの構成速度自体を遅らせ、水が沈む速度を緩やかにしてえーとえーと、   落ち葉が触れて、崩れるという動作を遅くする事で堅くして足場にしたって事にすればどうだろう。 Q・自転車で列車に追いついたジュードは凄い。けど、なんで他の連中までいたの? A・ジュードが列車に入った時点で列車は一旦止まりました。ないしは減速して、   アルノーの運転する車(ホーム近くにあったやつ)で列車に追いついて合流。 Q・あれ、ジュードっていつラクウェルの身体の事を知ったのさ。アルノーに話しただけのはずじゃ。   お母さん死んだ時は、両親・妹が死んだとしか言ってないはず。アルニム騒動時には知ってたっぽいよ? A・ミーティング開始前、アルノーとラクウェルが立ち直ったジュードに話しました、こっそり。 Q・ガウンさん、ミサイルを空中で両手拳銃使って迎撃、終いには殴ってるぞ。待てよ。 A・ガウンさんだから。飛行機だろうが、肉弾戦だろうが、ミサイル如きで倒せるものかよ。 Q・クルースニクはどうやってラスダンに来たの? A・愛車ジャベリンで橋を突っ走ってきました。 Q・というか、クルースニク、割と普通にARM使えてるような。 A・1回撃つ度に顔には出してないけど激痛が走ってる。顔に出さないのは兄さんの意地。 Q・何かクルースニクが「ジャベリン!」って言った途端、崖下に落ちてたバイクが飛んできたんですが。 A・バイクにARM要素を加えて、クルースニクの想いに応えるようなシステムになってる。 Q・崖から落ちそうになったクルースニク、諦めかけるも妹との約束をしていた事を思い出し、ARMを発現。   でも、そのARMを掴んだジュードに対して「逃げろ!」とか言ってるんですけど。 A・妹のためにARMを出したのは、生きようとする意志。そしてそのARMをジュードに託すことで、   クルースニクは妹を護れると考えた訳で。某氏曰く、想いを託すためとの事なんで、こんな感じに妄想。 Q・ラムダさん、落下してくる岩とかをたたき壊しまくってるんですが。ありえねえだろ。 A・ラムダさんだもの。落涙しながら何だって倒すぞ。 Q・アークインパルスだ! その技名はどこからきましたか、ジュードさん。 A・アンリ師範から、想いを力に変える奥義をアークインパルスという、みたいな事を聞いてました。 Q・オルゴールの曲、どう考えても兄貴じゃん、置いてったの。気付くだろ、普通。 A・ユウリィもジュードも多分気付いてる。ユウリィのあの顔は兄が生きていて安堵とした顔。   ジュードがオルゴールをユウリィに渡したのは、兄貴に直に会う機会を作るため。 Q・子供は後遺症とか大丈夫なんでしょうか。 A・旅の末、毒が広まるのを防ぐような物は発見。ただし時すでに遅し、体力は回復不能な段階だった、とか。   あるいはハウザー様のARM不思議ナノマシン力の奇跡が起きてて、後遺症が起きないようになってた、とか。   つか、発病した場合、アルノーの娘がヒロインでシナリオ1本書けそうだ。更に5年後とかで。   主人公がどっかの少年で、ヒロインがアルノーの娘。親子二代、病気を治すための旅。今度は成功する、とか。 妄想が止まらなくなってきたのでやめとこう。